短い梅雨が明け7月に入り、
アジアに広く分布するツツジは、
文京区根津、
この3月は平年より気温が高く、各地から続々と桜の便りが届きました。東京でも24日に観測史上3番目の早さで桜が満開となり、その後はお花見日和の晴天が続いています。
東京都千代田区、皇居に隣接する都心のオアシス日比谷公園でも、暖かな陽気に誘われて桜やチューリップ、菜の花など春の植物が見頃を迎えています。
その中で桜に比べて控えめな姿ながら、芳しい香りで道行く人を惹きつける木を見つけました。早春を代表する花木、コブシです。
コブシの花はヘラのような形の白い花びらを大きく広げ、香水の原料にもなる強い香りを放つのが特徴です。早春の山野に咲く白い花が麓からも見つけやすく、日本各地でこの時期の農作業の目安になったと言います。
門出の春、華やかな桜が人々を祝福するように咲くのであれば、慎ましく白いコブシの花は、シャンと背筋を伸ばしてくれるような佇まいです。
新年度の始まり。樹木に目をやる余裕を忘れず、気分新たに参りましょう。
3月の始まりとともに春一番が吹き、気温が一気に上昇した今週。暖かな日差しの中で、一際鮮やかな早咲きのサクラをご紹介します。
浜離宮恩賜庭園はすぐ側にオフィスビルが立ち並び、目の前を首都高が通る都心の喧騒の中にありますが、一歩足を踏み入れると四季折々の草木が美しい、穏やかな空間が広がっています。この時期、園内ではさまざまな種類の梅や、ぐんと成長した菜の花が来園者の目を楽しませてくれますが、中でも一際濃く鮮やかな色で視線を集めるのがカンヒザクラです。
カンヒザクラは中国南部〜台湾に自生し、日本では沖縄でよく見られるサクラの原種の一つです。ビビットな緋紅色の半開した花が、釣鐘状に下を向いて咲く姿が特徴で、淡いピンク色のサクラをイメージするとその違いに驚くかもしれません。散り方も他のサクラの様に花びら一枚ずつ散るのではなく、萼ごとぼとっと落ちていきます。
カンヒザクラは、淡い色の花々が多い季節にあって、春霞を吹き飛ばすような力強さがあります。目の覚めるような春の息吹を感じに、浜離宮恩賜庭園へ訪れてみてはいかがでしょうか。