今年、最初にご紹介するのは、新春にふさわしい華やかな一本です 。
深まる寒さに春が待ち遠しい季節ですが、春を告げる花といえばサ クラ。一般にサクラといえば3〜4月が見頃のソメイヨシノやシダ レザクラを指しますが、今の時期にも花をつけている種類があるの です。
上野恩賜公園で見つけたのは、八重咲きの小ぶりな花が可愛らしい ジュウガツザクラです。
ジュウガツザクラは、その名の通り10月頃から咲き始め最初のピ ークを迎えたのち、4月に再度見頃を迎えるサクラです。 春よりも10月〜の開花期間が長く、 また花びらの色も濃いのが特徴です。
今の時期はちょうど開花期の狭間にあたりますが、その間もジュウ ガツザクラは断続的に小さな花を咲かせ続けます。
次に見頃を迎える春を今か今かと待っている姿には、楚々とした日 本的な美しさがあります。まばらとはいえ枝全体を覆う薄紅色の花 は寒空の下で一層華やかに感じられ、 道行く人々の視線を集めていました。
つい背中をまるめて早足で歩いてしまう寒さですが、小さい春を見 つけながら心豊かに乗り切りたいものです。2018年も皆様にと って実り多き一年になりますように。今年もどうぞよろしくお願い 致します。